- 建物に関する損害保険の商品は、住居のみに使用している住宅物件、住居部分と店舗や事務所などの部分がある併用住宅物件、事務所、病院、旅館などに使用している一般物件などに分類され保険料が決まっているが、これは建物の用途により火災に対する危険度が異なるためである。
- 損害保険の保険料は、各保険会社がそれぞれ純保険料と付加保険料を計算した上で算出されるが、地震保険の保険料は、損害保険料率算出団体に関する法律に基づき運営されている損害保険料率算出機構が算出した料率(基準料率)が使用されている。
- 様々な事業経営と同様、賃貸不動産経営にも多くのリスクが存在し、賃貸不動産経営を行う以上はリスクを全て回避することはできず、発生した損害を補償するための一つの手段として損害保険がある。
- 火災保険において支払われる保険金には損害保険金と費用保険金があり、このうち費用保険金は、建物や家財の直接的な損害に対して支払われるものである。
建物の用途によって火災のリスクが異なるため、損害保険の保険料も用途に応じて変動します。具体的には、建物は以下のように分類され、それぞれのリスクに応じた保険料率が適用されます。
1.住宅物件(住居専用)
- 主に個人が生活する目的で使用されるため、火災の発生リスクが比較的低い。
- そのため、保険料は低めに設定される。
2.併用住宅物件(住居+店舗・事務所など)
- 住宅部分と商業・業務用途の部分が混在するため、火災リスクが住宅物件よりやや高くなる。
- その結果、保険料も住宅物件より高めに設定されることがある。
3.一般物件(事務所・病院・旅館など)
- 不特定多数の人が利用し、電気・ガスなどの使用頻度も高いため、火災リスクが増加する。
- そのため、保険料は住宅物件より高くなる。
4.工場・倉庫物件
- 製造設備や可燃物を多く取り扱うため、火災のリスクが最も高い。
- その結果、保険料率も最も高く設定される傾向にある。
このように、損害保険では建物の用途ごとに火災の危険度を評価し、それに応じた保険料を設定しています。
損害保険の保険料は、各保険会社が独自に「純保険料(保険金支払いの原資となる部分)」と「付加保険料(事業運営のための費用)」を計算し、それを基に設定されます。これに対し、地震保険の保険料は、各保険会社が独自に設定するのではなく、損害保険料率算出機構(「損害保険料率算出団体に関する法律」に基づいて設立)が算出した基準料率を使用します。
つまり、 地震保険の保険料は個々の保険会社の裁量で決まるものではなく、 全国一律の基準料率が適用されるため、ど の保険会社で加入しても保険料は変わりません。
賃貸不動産経営には、様々なリスクが伴います。例えば、火災・自然災害・設備の故障・入居者トラブル・空室リスクなどが挙げられます。これらのリスクを完全に排除することはできないため、リスク管理の一環として損害保険を活用することが重要になります。
【賃貸不動産経営における主なリスクと損害保険の役割】
- 火災や自然災害による建物損害
→ 火災保険・地震保険によって修繕費などを補償。 - 設備故障による修理費用
→ 動産総合保険などで設備の修理・交換費用をカバー。 - 入居者の家賃滞納
→ 家賃保証保険で一定期間の家賃を保証。 - 入居者や第三者への損害賠償
→ 施設賠償責任保険で、入居者や近隣住民に対する賠償を補償。 - 空室リスク
→ 空室リスクを補償する保険もあるが、基本的にはリスク管理が必要。
このように、賃貸不動産経営では様々なリスクに対処する必要があり、そのリスクを軽減する手段の一つとして損害保険の活用が有効です。適切な保険に加入することで、予期せぬ損害による経済的負担を抑え、安定した不動産経営を行うことができます。
火災保険において支払われる保険金には、損害保険金と費用保険金の2種類があります。本肢では「費用保険金」が建物や家財の直接的な損害に対して支払われるとしていますが、これは損害保険金の説明であり、誤りです。
【火災保険における2つの保険金の違い】
損害保険金: 建物や家財の直接的な損害に対して支払われる。
例:火災や落雷、台風などで建物や家財が損壊した場合の修理・再建費用。
費用保険金: 建物や家財が損害を受けた際に発生する諸費用を補償するもの。
例:「残存物取片付け費用(火災で焼けた家財を撤去する費用)」「失火見舞費用(近隣住民に見舞金を支払う場合の費用)」「臨時費用(保険金とは別に発生する臨時の出費)」
このように、損害保険金は直接的な損害を補償するもの、費用保険金は損害に付随して発生する費用を補償するものであり、両者の違いを理解することが重要です。
令和6年・2024年の賃貸不動産経営管理士過去問
- 問1
- 賃貸住宅管理業法
- 問2
- 賃貸住宅管理業法
- 問3
- 賃貸住宅管理業法
- 問4
- 建物賃貸借契約
- 問5
- 委任契約
- 問6
- 防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針
- 問7
- 賃貸住宅管理業法
- 問8
- 賃貸住宅管理業法
- 問9
- 原状回復ガイドライン
- 問10
- 原状回復ガイドライン
- 問11
- 少額訴訟
- 問12
- 建物調査
- 問13
- 建築基準法
- 問14
- 建築基準法
- 問15
- 建物設備
- 問16
- 建物設備
- 問17
- 建物設備
- 問18
- 賃貸借
- 問19
- 賃貸住宅管理業法
- 問20
- 賃貸借
- 問21
- 賃貸借
- 問22
- 賃貸借
- 問23
- 賃貸借
- 問24
- 保証契約
- 問25
- 賃貸借
- 問26
- 賃貸住宅管理業法
- 問27
- 賃貸住宅管理業法
- 問28
- 賃貸住宅管理業法
- 問29
- 賃貸住宅管理業法
- 問30
- 賃貸住宅管理業法
- 問31
- 賃貸住宅管理業法
- 問32
- 特定転貸事業者
- 問33
- 特定転貸事業者
- 問34
- 特定転貸事業者
- 問35
- 特定転貸事業者
- 問36
- 特定転貸事業者
- 問37
- 特定転貸事業者
- 問38
- 特定転貸事業者
- 問39
- 消費者契約法
- 問40
- 特定家庭用機器再商品化法
- 問41
- 賃貸住宅管理
- 問42
- 賃貸不動産経営管理士
- 問43
- 借主の募集
- 問44
- 税金
- 問45
- 証券化事業
- 問46
- 建物管理
- 問47
- 建物管理
- 問48
- 建物管理
- 問49
- 賃貸不動産経営管理士
- 問50
- 保険