賃貸不動産経営管理士試験の過去問の解説を毎日3問、メールでお届けでします。
令和8年|賃貸不動産経営管理士試験対策|個別指導
個別指導の次回値上げまで あと
     

令和7年・2025年賃貸不動産経営管理士試験過去問|問33

賃貸住宅における原状回復に関する次の記述のうち、適切なものはどれか。
  1. 原状回復ガイドラインによれば、継続して使用可能な賃貸住宅の設備であっても、経過年数を超えたものについては、賃借人が故意に破損し、使用不能とした場合でも、賃借人は原状回復費用を負担する必要はないとされている。
  2. 原状回復費用の賃借人の負担について、原状回復ガイドラインの内容と異なる特約を定めても無効である。
  3. 原告が原状回復に係る少額訴訟の訴えを提起した場合、被告は訴訟を通常の手続に移行させることはできない。
  4. 原状回復に係る少額訴訟においては、反訴を提起することはできない。

  >解答と解説はこちら

【答え:4】
1.原状回復ガイドラインによれば、継続して使用可能な賃貸住宅の設備であっても、経過年数を超えたものについては、賃借人が故意に破損し、使用不能とした場合でも、賃借人は原状回復費用を負担する必要はないとされている。
1・・・ 不適切

多くの設備(クロスやクッションフロアなど)は6年で残存価値が1円になるとされています。これは、普通に使っていて古くなった場合の「張り替え費用」を大家さんが請求しすぎないためのルールです。

一方で、設備が「古くなっていること」と「故意に壊していいこと」は別問題です。
継続使用が可能な状態であるなら、それは物件の一部として価値を持っています。
それを故意や過失(不注意)で壊して使えなくした場合は、その機能を回復させるための費用(修理代や工事費の一部)を借主は負担しなければなりません。

 


2.原状回復費用の賃借人の負担について、原状回復ガイドラインの内容と異なる特約を定めても無効である。
2・・・ 不適切

ガイドラインが「法律(強制規定)」ではなく、あくまで「指針・目安」です。
したがって、これと異なる内容を合意すること自体は自由(契約自由の原則)です。よって、本肢は不適切です。
ただし、何でも自由に決められるわけではありません。ガイドラインと異なる「賃借人に不利な特約」を有効にするには、判例上、以下の3つの条件を満たす必要があるとされています。

  1. 特約の必要性があること(客観的・合理的な理由)
  2. 賃借人が内容を理解し、承諾していること(明確な合意)
  3. 賃借人が不当な義務を負わされていないこと(公序良俗・消費者契約法に反しない)

 


3.原告が原状回復に係る少額訴訟の訴えを提起した場合、被告は訴訟を通常の手続に移行させることはできない。
3・・・ 不適切

少額訴訟は、60万円以下の金銭の支払いを求める場合に、原則「1回の審理」で決着をつける非常にスピーディーな手続です。しかし、被告(訴えられた側)にとっては、じっくり反論する機会が奪われるという側面もあります。

そのため、法は被告に「拒否権」を与えています。

被告は、原告が少額訴訟を希望しても、「通常訴訟でやってほしい」と申し立てる(移行の申述)ことができます。これが行われると、裁判所は強制的に通常訴訟として審理しなければなりません。

 


4.原状回復に係る少額訴訟においては、反訴を提起することはできない。
4・・・ 適切

少額訴訟では反訴は禁止されています。反訴とは、被告が「いや、こっちこそ言いたいことがある!」と逆に原告を訴え返すことです(例:大家から「原状回復費を払え」と訴えられたが、入居者が「敷金を全額返せ」と訴え返す)。

少額訴訟で反訴ができない理由は、一言でいうと、「スピード重視の手続だから」です。
そもそも、少額訴訟は、原則として1回限りの審理で、その日のうちに判決を出すことを目指しています。
反訴を認めてしまうと、争点が増えて複雑になり、とても1回では審理が終わらなくなってしまいます。そのため、少額訴訟の最大のメリットである「迅速性」を守るために、反訴は認められていません。

 


賃貸不動産経営管理士試験の過去問の解説を毎日3問、メールでお届けでします。
令和8年|賃貸不動産経営管理士試験対策|個別指導

令和7年・2025年の賃貸不動産経営管理士過去問

問1
成年被後見人
問2
サブリース
問3
賃貸借
問4
定期建物賃貸借契約
問5
賃貸借契約
問6
建物賃貸借
問7
賃貸借
問8
賃貸住宅管理業法
問9
賃貸住宅管理業法
問10
賃貸住宅管理業法
問11
賃貸住宅管理業法
問12
委任契約
問13
賃貸住宅管理業法
問14
賃貸住宅管理業法
問15
賃貸住宅管理業法
問16
賃貸住宅管理業法
問17
賃貸住宅管理業法
問18
賃貸住宅管理業法
問19
賃貸住宅管理業法
問20
賃貸住宅管理業法
問21
賃貸住宅管理業法
問22
障害を理由とする差別解消の推進法
問23
住宅セーフティネット法(住宅確保要配慮者)
問24
個人情報保護法
問25
賃貸住宅管理業法
問26
設備
問27
相隣関係
問28
建物賃貸借
問29
借地借家法
問30
金銭管理
問31
金銭管理
問32
原状回復ガイドライン
問33
原状回復ガイドライン
問34
金銭管理
問35
建物の構造
問36
鉄筋コンクリート造
問37
漏水
問38
防火管理
問39
給水設備
問40
登記
問41
土地の価格
問42
税金
問43
火災保険
問44
空家対策法
問45
賃貸管理士等の役割
問46
入居者の募集
問47
建築基準法
問48
駐車場・エレベーターの管理
問49
給湯設備
問50
統計
賃貸不動産経営管理士試験の過去問の解説を毎日3問、メールでお届けでします。

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*