原状回復に関する次の記述のうち、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」(以下、本問において「ガイドライン」という。)によれば、正しいものはいくつあるか。
- ガイドラインでは、家具を設置したことだけによる床、カーペットのへこみ、設置跡については、貸主負担とすることが妥当とされている。
- ガイドラインでは、戸建賃貸住宅の庭に生い茂った雑草について、草取りが適切に行われていない場合は、借主に責任があると判断される場合が多いとされている。
- ガイドラインでは、鍵の取替えについて、破損や鍵紛失という事情のない場合は、入居者の入れ替わりによる物件管理上の問題であり、貸主負担とすることが妥当とされている。
- ガイドラインでは、エアコンの内部洗浄について、喫煙等による臭い等が付着していない限り、貸主負担とすることが妥当とされている。
- 1つ
- 2つ
- 3つ
- 4つ
【答え:4(すべて正しい)】
ア.ガイドラインでは、家具を設置したことだけによる床、カーペットのへこみ、設置跡については、貸主負担とすることが妥当とされている。
ア・・・正しい
家具の設置による床、カーペットのへこみ、設置跡については、貸主負担です(原状回復をめぐるトラブルとガイドライン)。理由としては、家具保有数が多いという我が国の実状に鑑みその設置は必然的なものであり、設置したことだけによるへこみ、跡は通常の使用による損耗ととらえるのが妥当と考えられるからです。
関連ポイントも賃貸不動産経営管理士試験で出題されやすい部分なので、個別指導で解説します。
イ.ガイドラインでは、戸建賃貸住宅の庭に生い茂った雑草について、草取りが適切に行われていない場合は、借主に責任があると判断される場合が多いとされている。
イ・・・正しい
戸建賃貸住宅の庭に生い茂った雑草は、草取りが適切に行われていない場合は、賃借人の善管注意義務違反に該当すると判断される場合が多く、賃借人負担と考えられます(原状回復をめぐるトラブルとガイドライン)。
ウ.ガイドラインでは、鍵の取替えについて、破損や鍵紛失という事情のない場合は、入居者の入れ替わりによる物件管理上の問題であり、貸主負担とすることが妥当とされている。
ウ・・・正しい
鍵の取替え(破損、鍵紛失のない場合)は、入居者の入れ替わりによる物件管理上の問題であり、賃貸人負担とすることが妥当と考えられます(原状回復をめぐるトラブルとガイドライン)。
エ.ガイドラインでは、エアコンの内部洗浄について、喫煙等による臭い等が付着していない限り、貸主負担とすることが妥当とされている。
エ・・・正しい
エアコンの内部洗浄は、喫煙等による臭い等が付着していない限り、通常の生活において必ず行うとまでは言い切れず、賃借人の管理の範囲を超えているので、賃貸人負担とすることが妥当と考えられます(原状回復をめぐるトラブルとガイドライン)。
令和元年・2019年の賃貸不動産経営管理士過去問
- 問1
- 住生活基本法
- 問2
- 賃貸不動産経営管理士
- 問3
- 賃貸住宅管理業法
- 問4
- 個人情報保護法
- 問5
- 賃貸住宅管理業の登録
- 問6
- 賃貸住宅管理業者
- 問7
- 賃貸住宅管理業法(法改正により削除)
- 問8
- 賃貸住宅管理業法(法改正により削除)
- 問9
- 賃貸借
- 問10
- 賃貸借
- 問11
- 広告
- 問12
- 借主の募集
- 問13
- 普通建物賃貸借・定期建物賃貸借
- 問14
- 賃貸借(当事者の死亡)
- 問15
- 賃貸借・使用貸借
- 問16
- 賃貸借(償還請求権)
- 問17
- 借主の義務
- 問18
- 賃料
- 問19
- 敷金
- 問20
- サブリース
- 問21
- 原状回復
- 問22
- 原状回復
- 問23
- 管理受託契約
- 問24
- 住宅宿泊事業法
- 問25
- サブリース
- 問26
- 防犯対策
- 問27
- 賃貸借(未払賃料)
- 問28
- 建築基準法(採光規定)
- 問29
- 応急危険度判定・罹災証明書
- 問30
- 給水設備
- 問31
- 排水・通気設備・浄化槽
- 問32
- 換気設備
- 問33
- 不動産の調査
- 問34
- プロパティマネジメント
- 問35
- 不動産の税金
- 問36
- 相続税・贈与税
- 問37
- 管理業者の役割
- 問38
- 倫理憲章
- 問39
- 建物の構造・工法
- 問40
- 保険