- 修繕履歴は、次の修繕を企画する上で、重要な情報となる。
- 建物が長期にわたり必要な機能を維持して、収益性を保持するためには、日常の点検管理と計画的な修繕が必要不可欠である。
- 賃貸管理では、建物の劣化状態について外観調査を手掛かりに修繕の必要性を判断し、効果的な修繕計画を立案することが求められるが、見えない部分は考慮しなくてよい。
- 賃貸建物については、退去時の敷金精算等も視野に入れ、賃貸時の原状等について、客観的なデータを履歴情報として保存しておくことは重要である。
1・・・適切
賃貸住宅が長期にわたり必要な機能と収益性を保持するためには、建物の劣化状況等の現状を知ることが必要であり、新築時とその後の維持管理の履歴情報(修繕履歴情報も含む)の蓄積と利用は、必要なメンテナンスを無駄なく行うことにつながります。つまり、建物の履歴情報の利用によっては、建物の維持保全にかかる費用の無駄を省くことができます。よって、修繕履歴は、次の修繕を企画する上で、重要な情報となります。
2・・・適切
建物が長期にわたり必要な機能を維持して、収益性を保持するためには、日常の点検管理と計画的な修繕が必要不可欠です。これは、選択肢1の解説の内容からも分かりますし、当然の話です。
3・・・不適切
賃貸管理では、建物の劣化状態については、「外観調査」だけでなく「見えない部分」も考慮して修繕の必要性を判断し、効果的な修繕計画を立案することが求められます。
例えば、「タイル張りの外壁」の場合、原則、竣工後10年ごとに全面打診または赤外線調査による方法によって調査をします。外観を見るだけだけでは、内部の劣化に気づけず、外壁が剥がれ落ちたりして危険です。よって、本肢は不適切です。
4・・・適切
賃貸建物については、退去時の敷金精算等も視野に入れ、賃貸時(引渡し時)の原状等について、客観的なデータを履歴情報として保存しておくことは重要です。
貸室の引渡しにあたっては、鍵の引渡しの際に、管理業者と賃借人が立会い等により、引き渡し時の貸室の客観的な情報(写真やメモ)を残しておくことで、後日の修繕や原状回復に関するトラブルの防止にもつながります。これらの情報がないと、契約終了後の明渡しの際に、貸室の損傷が引渡し前から存在するものなのか、引き渡し後に発生したものかが分からなくなり、トラブルになる可能性があります。
令和2年・2020年の賃貸不動産経営管理士過去問
- 問1
- 不動産業
- 問2
- 賃貸住宅管理業者の社会的責務
- 問3
- 個人情報保護法
- 問4
- 賃貸不動産経営管理士
- 問5
- セーフティネット住宅
- 問6
- サブリース契約
- 問7
- 賃貸住宅管理業法
- 問8
- 賃貸住宅管理業者登録規程(改正により削除)
- 問9
- 賃貸住宅管理業者登録規程(改正により削除)
- 問10
- 賃貸住宅管理業者登録規程(改正により削除)
- 問11
- 賃貸借
- 問12
- 管理受託契約とサブリース契約
- 問13
- 契約の成立・契約書
- 問14
- 特定賃貸借標準契約書
- 問15
- 賃貸住宅標準管理受託契約書
- 問16
- 宅建業法
- 問17
- 宅建業法
- 問18
- 宅建業法・景表法
- 問19
- 賃貸借(定期建物賃貸借)
- 問20
- 賃貸借(敷金)
- 問21
- 賃貸借(賃料の供託)
- 問22
- 賃貸借(弁済の充当)
- 問23
- 賃貸借(修繕)
- 問24
- 賃貸借(解除)
- 問25
- 賃貸借と破産
- 問26
- 賃貸借(保証)
- 問27
- 賃貸借(抵当権)
- 問28
- 賃貸借(更新・終了)
- 問29
- 建物明渡訴訟・強制執行
- 問30
- 賃貸借(廃棄物)
- 問31
- 原状回復ガイドライン
- 問32
- 原状回復ガイドライン
- 問33
- 個人情報の取り扱い
- 問34
- 賃貸借(未収賃料の回収)
- 問35
- 賃貸借(賃料の増減額請求)
- 問36
- 防犯・防火対策
- 問37
- 建物の修繕履歴
- 問38
- 建物設備(屋根・外壁)
- 問39
- 建物設備(漏水)
- 問40
- 建物設備(給水設備・給湯設備)
- 問41
- 建物設備(電気設備)
- 問42
- 保険
- 問43
- 贈与税・相続税
- 問44
- 不動産所得
- 問45
- プロパティマネジメント
- 問46
- 住生活基本計画
- 問47
- 賃貸不動産経営管理士の倫理憲章
- 問48
- 建築基準法(天井)
- 問49
- 不動産の税金
- 問50
- 不動産証券化