令和2年・2020年賃貸不動産経営管理士試験過去問|問40

給水設備・給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  1. 受水槽方式のうち高置(高架)水槽方式は、水道本管から分岐して引き込んだ上水をいったん受水槽に蓄え、揚水ポンプによって屋上に設置された高置水槽に送水し、重力により各住戸へ給水する方式である。
  2. さや管ヘッダー方式は、洗面所等の水回り部に設置されたヘッダーから管をタコ足状に分配し、各水栓等の器具に単独接続する方式である。
  3. 局所給湯方式は、給湯系統ごとに加熱装置を設けて給湯する方式で、近接した給湯器具に返湯管を設けない一管式配管で給湯する方式である。
  4. 家庭用燃料電池は、ヒートポンプの原理を利用し、大気から集めた熱を利用して湯を沸かす機器である。

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【答え:4】
1.受水槽方式のうち高置(高架)水槽方式は、水道本管から分岐して引き込んだ上水をいったん受水槽に蓄え、揚水ポンプによって屋上に設置された高置水槽に送水し、重力により各住戸へ給水する方式である。

1・・・適切

高置(高架)水槽方式は、水道本管から分岐して引き込んだ上水をいったん受水槽に蓄え、揚水ポンプによって屋上に設置された高置水槽に送水し、重力により各住戸へ給水する方式。言い換えると、水道水をいったん受水槽に貯め、これをポンプで屋上や塔屋等に設置した高置水槽に汲み上げてのち、自然流下で給水する方式。

高置(高架)水槽方式の図です。


2.さや管ヘッダー方式は、洗面所等の水回り部に設置されたヘッダーから管をタコ足状に分配し、各水栓等の器具に単独接続する方式である。

2・・・適切

さや管ヘッダー方式は、洗面所等の水回り部に設置されたヘッダーから管をタコ足状に分配し、各水栓等の器具に単独接続するもので、ガイドとなる樹脂製のさや管内に同じく樹脂製の内管(架橋ポリエチレン管またはポリブテン管)を挿入するものです。

さや管ヘッダー方式


3.局所給湯方式は、給湯系統ごとに加熱装置を設けて給湯する方式で、近接した給湯器具に返湯管を設けない一管式配管で給湯する方式である。

3・・・適切

局所給湯方式は、給湯系統ごとに加熱装置を設けて給湯する方式で、近接した給湯器具に返湯管(返り湯管)を設けない一管式配管で給湯する方式です。各住戸や各室ごとに給湯機(器)を設置し、一か所で給湯して、台所流し、風呂場、洗面所などに配管でつないでお湯を送る方式です。

【具体例】 例えばマンションの玄関横に設置されている「壁掛け式のガス給湯器」や、「深夜電力利用の電気温水器」です。最近は、住宅では、ヒートポンプ式給湯機や家庭用燃料電池を設置する例が多くなっています。


4.家庭用燃料電池は、ヒートポンプの原理を利用し、大気から集めた熱を利用して湯を沸かす機器である。

4・・・不適切

家庭用燃料電池は、電気と同時に発生する熱を回収し、給湯に利用するシステムです。燃料電池は、「水素」と「酸素」を化学反応させて発電する機器で、水の電気分解の逆の作用を利用しています。石油や天然ガスなどを燃やして電気をつくる従来の発電システムとは異なり、化学反応を利用する発電効率の高いクリーンなシステムです。

本肢は、「ヒートポンプ給湯機」の解説です。よって、不適切です。ヒートポンプ給湯機は、ヒートポンプの原理を利用し、大気から集めた熱を利用して湯を沸かす機器です。エネルギー効率の高い「ヒートポンプ」を利用することにより、これまでの電気給湯機と比べ大幅に少ない電力量で湯を沸かすことができるため、近年普及が進んでいます。


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令和2年・2020年の賃貸不動産経営管理士過去問

問1
不動産業
問2
賃貸住宅管理業者の社会的責務
問3
個人情報保護法
問4
賃貸不動産経営管理士
問5
セーフティネット住宅
問6
サブリース契約
問7
賃貸住宅管理業法
問8
賃貸住宅管理業者登録規程(改正により削除)
問9
賃貸住宅管理業者登録規程(改正により削除)
問10
賃貸住宅管理業者登録規程(改正により削除)
問11
賃貸借
問12
管理受託契約とサブリース契約
問13
契約の成立・契約書
問14
特定賃貸借標準契約書
問15
賃貸住宅標準管理受託契約書
問16
宅建業法
問17
宅建業法
問18
宅建業法・景表法
問19
賃貸借(定期建物賃貸借)
問20
賃貸借(敷金)
問21
賃貸借(賃料の供託)
問22
賃貸借(弁済の充当)
問23
賃貸借(修繕)
問24
賃貸借(解除)
問25
賃貸借と破産
問26
賃貸借(保証)
問27
賃貸借(抵当権)
問28
賃貸借(更新・終了)
問29
建物明渡訴訟・強制執行
問30
賃貸借(廃棄物)
問31
原状回復ガイドライン
問32
原状回復ガイドライン
問33
個人情報の取り扱い
問34
賃貸借(未収賃料の回収)
問35
賃貸借(賃料の増減額請求)
問36
防犯・防火対策
問37
建物の修繕履歴
問38
建物設備(屋根・外壁)
問39
建物設備(漏水)
問40
建物設備(給水設備・給湯設備)
問41
建物設備(電気設備)
問42
保険
問43
贈与税・相続税
問44
不動産所得
問45
プロパティマネジメント
問46
住生活基本計画
問47
賃貸不動産経営管理士の倫理憲章
問48
建築基準法(天井)
問49
不動産の税金
問50
不動産証券化

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